Before
今回は、突起物などがあり、通常の工具では届かないザグリ加工のVE事例についてお伝え致します。
まずはBeforeの図をご覧ください。このように円筒形状のワークにフランジが付いたような形状で、フランジ部にザグリが必要な場合、通常、加工はワーク上面から切削を行う必要があります。ところがこれに対応できる長いツールはなかなか存在せず、仮にあったとしても工具代が非常に高くなる上、加工時間もかかり精度も悪化してしまいます。ワーク上面から切削加工する方法のほか、裏ザグリ工具で行うという方法も無くなないですが、工具が非常に高くなる上、工具折損リスクも高まります。従って、この形状のままでコストダウンを行うには限界があります。
コストダウン事例
After
このように、ザグリ加工を行う必要はあるが突起部が邪魔して加工が困難なケースは、ザグリ形状を工夫することをお勧め致します。例えばAfter図のようなザグリ形状に変更し横からエンドミルで加工できるようにすると、確実に切削が行えるうえ、コストも抑えることができます。
通常、ザグリというと形状はひとつ、と思いがちですが、ザグリが果たす役割から考えると意外と形状変更しても問題ないケースが多くあります。機械加工＋溶接.comを運営する三栄製作所では、どうしてもこの形状が必要だ！と言われない限りは、積極的にコストダウンに繋がるご提案を行っておりますので、切削加工でお困りの製品がございましたらぜひお気軽にお問い合わせください。
